銭壺および古銭
基本番号1000017
基礎データ
基本番号
1000017
番号
01-060-004
名称
銭壺および古銭
文化財
分類1
有形文化財
文化財
分類2
考古資料
地域資源
分類1
指定・登録文化財
地域資源
分類2
出土遺物
指定・登録
市指定
指定
年月日
1981/07/01
地区分類
見奈良
所在地
見奈良509-3
所有者
管理者
東温市
写真
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写真番号 30-1
撮影日 2011/01/26 -
写真番号 30-2
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写真番号 30-3
撮影日 2005/09/30
位置図
愛媛県東温市見奈良509-3
概要
昭和31年(1956)6月16日、下林字助兼の丹生谷利満氏が字定力の通称「古大寺」とよばれている田地の地下げの途中に、約1mの地下から古備前焼の大壺を掘りあてた。発見された壺は2個あるが、同時に出土したのではなく、1つは数日後に約5mほど隔てた地点に埋まっていたらしい。最初の壺は上部を石で覆い蓋をしていたようで、内部には古銭がぎっしりと詰まっていたそうである。発見者が古銭を取り出そうとした際に、壺は割れてしまったのが残念だが、出土銭は県教委に報告され調査がなされている。開元通宝(唐・621年初鋳)から咸淳元宝(南宋・1265年初鋳)まで45種類の古銭5001枚の報告が残されているが、これは1部で、約10万枚が納まっていたと見られる。現在残されている壺は二つ目のもので、高さ68cm、口径38.4cm、胴部径61.5cmの室町時代初期(14世紀前半)のみごとな古備前焼きで、内部に約7万枚の古銭が入っていたらしい。残念なことに正式な調査を経ないうちに散逸し、現在はこの壺と約500枚の古銭が残っているのみである。古大寺出土銭は、室町初期以前にこの地に備蓄されたものであるが、ここにあった古大寺の財物として埋蔵されたものか、在地の有力豪族がその居館内に埋めたものか、発掘調査を行なわない限り明らかにはできないが、中世においてこの地域が経済的にも進んでいたであろうことは、重信川の水運も含めて、交通の要衝であったことと深くかかわっているのだろう。
引用資料等
東温市の文化財(33ページ)