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志津川古墳群出土遺物

基本番号1000015

基礎データ

基本番号

1000015

番号

01-060-002

名称

志津川古墳群出土遺物

文化財
分類1

有形文化財

文化財
分類2

考古資料

地域資源
分類1

指定・登録文化財

地域資源
分類2

出土遺物

指定・登録

市指定

指定
年月日

2004/04/01

地区分類

見奈良

所在地

見奈良509-3

所有者

東温市

管理者

写真

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  • 写真番号28-1

    写真番号 28-1
    撮影日 2011/01/26

  • 写真番号28-2

    写真番号 28-2
    撮影日 2011/01/26

  • 写真番号28-3

    写真番号 28-3
    撮影日 2011/01/26

位置図

愛媛県東温市見奈良509-3

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概要

志津川の北に広がる丘陵地帯は、西の播磨塚古墳群に続くとみられる古墳の存在が推測されていたが、平成5年(1993)にはじまった総合公園整備事業にからむ埋蔵文化財の調査で、20基以上の群集墳が確認された。そのうち16基の古墳の発掘調査が行われた。8号墳は平成6年に調査された横穴式石室で、玄室の長さが3m、幅が3.5mのやや横に広い構造をもつもので、多くの石材は抜かれていたが、わずかに玄室入口に近い石積みの隅に、完形の須恵器長頸壺が残されていた。大きさは高さ22.7cm、口径10.2cm、胴部の最大径16.6cm。被葬者の埋葬品の一部と見られるが、見事な自然釉のかかった逸品である。時期は7世紀初頭。また6号墳と8号墳の石室の前面にあった土器溜りから、須恵器子持ち壺と人物子持ち壺が出土した。子持ち壺は親壺の肩部に4個の子壺を付けたもの2個と、5個の子壺を付けたものが1個、いずれも6号墳から出土している。器高は22.9~26.4cm、口径は13.2~13.8cm、最大径は14.3~15.7cmの規模を持っている。人物子持ち壺は、8号墳から出土したやや小ぶりのもので、器高は17.2cm、口径は13.6cm、最大径は15cm。親壺の肩口に一体だけ高さ4.5cmの人物が付き、そばに子壺が並ぶ。その他、角髪を結った男性像などの破片と小壺片が出土していることから、さらに複数の人物と小壺が交互に付いていたのだろう。松山平野周辺には、松山市葉佐池古墳や砥部町大下田古墳など、全国的にも珍しいほど子持ち壺の出土例が多いが、本古墳群もその一つとして資料的価値がきわめて高いものといえよう。

引用資料等

東温市の文化財(31ページ)