安国寺古地図
基本番号1000167
基礎データ
基本番号
1000167
番号
03-060-013
名称
安国寺古地図
文化財
分類1
有形文化財
文化財
分類2
歴史資料
地域資源
分類1
人文景観
地域資源
分類2
古文書
指定・登録
市指定
指定
年月日
2004/08/06
地区分類
見奈良
所在地
見奈良509-3
所有者
東温市
管理者
写真
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写真番号 31-1
撮影日 2011/01/26 -
写真番号 31-3
位置図
愛媛県東温市見奈良509-3
概要
この地図は、縦143cm・横135cmの方形の古地図である。安国寺は、臨済宗妙心寺派の寺で暦応2年(1339)の創建とされているが、不明の点が多く実際にはその当時の状態では南朝方の残存している勢力が強かったからである。足利尊氏・直義兄弟は、南北朝の戦死者の追善のため国家安穏の祈祷所として全国66ヶ国・島2の68ヶ寺を建立した。当安国寺はその1つである。無住の時代もあったが幸い法燈が受け継がれて今日に至っている。創建当時の幕府は財政が貧弱で在地領主の河野通盛に命じて建立した。そのため当地域にあった廃寺のものを利用した事が当地に残る遺構から推察出来る。この古地図は文政3年(1820)に画かれたもので創建から500年近い年月を経ている。一時衰退した時代もあり松山藩の庇護を受けて安定したころもので、嘉永6年(1853)に現在地に移転する迄の旧安国寺を示す貴重なもので参考資料となるものが多い。図は稚拙な部分もあるが、その地の様子はよく読みとれる。旧地の伽藍配置・神社・堂宇・付近の中世の城館跡などが記されている。部分的には鳥瞰図のような書き入れもあって、井内川周辺の地名などがわかる。作者は不明である。現安国寺のすぐ近くに中世の古城跡があって無名のものであったが、この地図から松尾古城趾と命名した。法界門・東門・南門・恵雲院・顕寧院・鐘撞田・風呂の地名が残っており、塔中十二坊があって往時の安国寺を想像する好資料である。全国68ヶ寺あった格式の高かった安国寺も廃寺や未詳・名前変更・合併などで現在全国に32ヶ寺残っている。
引用資料等
東温市の文化財(34ページ)